どこでもファームもそろそろ夏野菜の終わりを迎え、秋野菜に入ろうとしています。
 夏野菜の収穫まとめは、もう少しして切り替えがすめば報告します。

 この夏は、なにわの伝統野菜「水なす」栽培に成功しました。
 そしてこの「水なす」の枝や葉を早めに切って、秋なすにチャレンジしていますが、どんどん新しい枝・芽が出て花も咲き、どんどん新しい枝・芽が出て花も咲き、あの「秋なすは嫁に食わすな」ができようとしています。
 楽しみです。

 この緑耕雨読は、「じゃがいも」です。
 じゃがいもは、紀元前3000年代からアンデス山地に自生していたものが、栽培されるようになった古い作物です。
 とうもろこしよりも高い標高4000mで栽培できますし、保存性も高く、インカ帝国の礎を築いたとも言われています。

 17~18Cにかけフランスに入り、食通のブリアニサヴァラン(1755~1826年)は、「じゃがいもはうまいもんではないが飢餓のときに役立つ」と言っています。
 この頃のフランスは、天変地異に見舞われ、1785年の旱魃、87年の豪雨、88~89年の寒さ、豪雨、大嵐と異常気象が続き、餓死が多発しフランス革命へと進んでいきます。
 この時にじゃがいもは、飢えの切り札となる救世主として価値を上昇させ、それが品種改良となり、食味も向上させ現在に至っています。

 アンデスの先住民は、自生種の大きいじゃがいもは食べ、小さくて食べないものを種イモとしたため、ヨーロッパに伝わったものは皮もむけないほど小さいものとなっていたのです。
 大きいものが、ヨーロッパにわたっていれば、フランス革命はなかったかもとは、大それた言い方ですし、アンデスの先住民の方々に失礼な言いがかりにしか過ぎません。

 そんなことを思わせないでもないじゃがいもの物語に触れました。
 一つひとつの野菜には、このようなたくさんの人々の思いや歴史が詰まっていることを、今日はお伝えしたかったのです。
 ポンム・デ・テール(土の中のりんご)じゃがいも、万歳です!